銅版画家 多賀 新さんの紹介

多賀 新【スフィンクス】

「市川の思い」
市川市の大門通りにジャズ・ライブ・ハウス「リブル」があった。
一年前、市川にはジャズの店が多く賑わい、中でも「リブル」は異彩を放ち伝説的なカリスマ・オーナーの須田さん(故人)を中心に青春を謳歌した人は大勢いた。
私もその一人。
「リブル」では連日一流のジャズ・ミュージシャンのライブがあり、又、夜な夜な常連客、得たいの知れぬ者や外国人がたむろする魑魅魍魎の巣窟たる様。
刺激的で若者たちを虜にした30歳代、過激で放漫、自由勝手に生き、貪欲に制作夜通し遊ぶ。
「リブル」は当時の社会への不満のはけ口でもあった。何時しか時がたち、中年から初老に。
初期の「江戸川乱歩の世界」エロス(生)からタナトス(死)、脂が乗った風刺画「魚シリーズ」、途中マンネリズムの壁。
そして大病、一年後に生還。
復活してからの生活は生かされていることへの感謝と共に作品制作に変化(動から静)をもたらす。
カオス(混沌)からコスモス(秩序)、老境に入り浄土を模索する日々である。 今回久々に地元市川での個展。
今までの道程を回顧する意味を踏まえて作品を発表させて頂くことになり、銅版画(旧作)、鉛筆画(新作)を主に70余点展示。
あっという間の47年を凝視する。
   2012年 多賀新 ー線描の魔術師ー 参考

 

 

 画歴

  • 1946年 北海道に生まれる

  • 1965年 上 京

  • 1972年 日本版画協会展・以後毎年<現在・会員>

  • 1973年 版画グランプリ展 受賞

  • 1974年 版画グランプリ展 受賞

  • 1977年 日本現代版画大賞展

  • 1978年 日本国際美術展

  • 1982年 日本現代版画ベスト5展

  • 1983年 セントラル版画大賞展・受賞/現代版画10人展

  • 1983年 文化庁在外研修派遣員(米国・西独)

  • 1984年 文化庁在外研修派遣員(米国・西独)

  • 2000年「土曜美の朝」NHK-TV 放映「版画家・多賀 新」

  • 2001年 北海道立帯広美術館・個展

  • 2002年 ケンブリッジ大学教授・肖像画依頼政策(英国)

  • 2003年 神田日勝記念美術館・個展(北海道)

  • 2004年 「四国88ヶ所・へんろ文化と美術展」(高島屋デパート4ヶ所)

  • 2005年 市川市民文化賞特別賞

  • 2007年 佐倉市立美術館「小林ドンゲと二人展」

  • 2009年 「OZIBIZM」5人展(東京・広島・九州・北海道)

  • 2010年 喜多方市美術館「五線の会」展

  • <個展>

  • 1974年以後毎年

  • 国内外:各都市画廊:西独・米・英・仏・台湾

  • <出版物・画集・収蔵美術館(国内外)>多数

  • 市川市在住

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